建物滅失登記のやり方|必要書類と証明書がもらえないとき

カテゴリ: 制度と税金

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目次
  1. 手続きの概要
  2. 必要な書類
  3. 契約の段階で確認する
  4. 証明書がもらえないとき
  5. 名義が亡くなった人のままのとき
  6. しないままだと何が起きるか
  7. 自分でやるか、依頼するか

建物を取り壊したら、滅失の日から1か月以内に建物滅失登記を申請します。不動産登記法57条に定められた義務で、正当な理由なく怠ったときは10万円以下の過料の対象です。

手続き自体は難しくありません。詰まるのはほぼ1か所、解体業者からもらう取壊し証明書です。

ここを契約の段階で押さえておけば、あとは書類を出すだけになります。

手続きの概要

項目 内容
期限 滅失の日から1か月以内(不動産登記法57条)
申請する人 表題部所有者または所有権の登記名義人
申請先 建物の所在地を管轄する法務局
登録免許税 かからない(表示に関する登記のため)
怠った場合 10万円以下の過料(同法164条1項)
申請の方法 窓口へ持参、郵送、マイナンバーカードによるオンライン申請

登録免許税がかからないところは、相続登記との違いです。相続登記のほうは課税価格の1000分の4がかかります。両方の順番は相続登記と解体はどちらが先かにまとめています。

必要な書類

一般的な場合にそろえるものです。

  1. 建物滅失登記申請書
  2. 解体業者が作成した取壊し証明書(実印を押したもの)
  3. 業者の印鑑証明書(法人は会社法人等番号でも可)
  4. 建物の位置が分かる図面(案内図)
  5. 相続人が申請する場合は、相続関係を証する書面
  6. 代理人に頼む場合は委任状

2と3が業者から受け取るものです。 このうち取壊し証明書は、工事が完了したことを業者が証明する書面で、法務局の様式が決まっているわけではありません。

事案によって求められる書類が変わることがあるため、申請の前に管轄の法務局へ確認してください。

証明書の発行まで確認して依頼する

契約の段階で確認する

取壊し証明書は、工事が終わってから頼むと時間がかかることがあります。

契約の前に、次を確認してください。

  • 取壊し証明書を発行してもらえるか
  • 印鑑証明書を添えてもらえるか
  • いつ受け取れるか(工事完了後どれくらいか)
  • 費用がかかるか(通常はかかりません)

安い業者ほど書類が出てこないことがあります。金額だけで選ぶと、ここで止まります。見積もりを比べるときの確認項目に入れておいてください。

業者の見分け方は解体業者の選び方にまとめています。

証明書がもらえないとき

解体から時間が経っていて業者が廃業している、連絡が取れないという場合があります。

この場合の取扱いは、管轄の法務局に相談してください。実務では、申請人が作成した上申書や、取り壊し後の現況写真によって対応する例があります。

必要になる書類は事案によって変わります。 電話で問い合わせれば、何を用意すればよいかを教えてもらえます。土地家屋調査士に依頼すれば、この確認から任せられます。

名義が亡くなった人のままのとき

相続した実家では、登記が被相続人の名義のままになっていることがよくあります。

この場合も、相続人が滅失登記を申請できる取扱いになっています。相続関係を証する書面が必要になるため、戸籍の準備が要ります。

滅失登記と相続登記は別の手続きです。 建物を壊した以上、その建物の相続登記は不要になりますが、土地の相続登記は別に必要です。相続登記には期限があるので、あわせて確認してください。

共有名義の場合の進め方は、共有名義の家を解体するにはにまとめています。

しないままだと何が起きるか

滅失登記は、放っておいても督促が来るとは限りません。ただし後で困ります。

  • 建物がないのに固定資産税が課され続けることがある
  • 土地を売るときに、登記簿上の建物が残っていて手続きが止まる
  • 住宅ローンや融資を受けるときに、担保の評価で問題になる
  • 相続が発生したときに、存在しない建物が遺産の一覧に残る

とくに土地の売却で表に出ます。買主は登記簿上の建物が残った土地を買えないため、決済の前に必ず処理を求められます。

売却まで時間が空くと、そのときには業者と連絡が取れなくなっていることがあります。取り壊したらすぐ申請するのが、結局いちばん手間が少なくなります。

自分でやるか、依頼するか

判断の材料です。

状況 向いている進め方
取壊し証明書がそろっている 自分で申請できる
名義が本人のもの 自分で申請できる
名義が亡くなった人のまま 土地家屋調査士か司法書士に相談
証明書が取れない 土地家屋調査士に相談
建物が複数ある、附属建物がある 土地家屋調査士に相談

書類がそろっていれば、申請自体は郵送でも済みます。 迷うのは書類が欠けている場合なので、まず何がそろっているかを確認してください。

工事全体の流れと、他に必要な手続きは解体工事の流れにまとめています。

よくある質問

自分で申請できますか?

できます。申請書と取壊し証明書などを添えて管轄の法務局へ提出します。表示に関する登記なので登録免許税はかかりません。書類の集め方に不安があれば、土地家屋調査士に依頼する方法もあります。

解体業者が廃業していて、取壊し証明書がもらえません。

その場合の取扱いは法務局に相談してください。実務では、申請人が作成した上申書や取り壊し後の現況写真で対応する例があります。必要な書類は事案によって変わるため、申請の前に管轄の法務局へ問い合わせてください。

1か月を過ぎてしまいました。もう申請できませんか?

申請はできます。期限を過ぎたことで受け付けられなくなるわけではありません。ただし正当な理由なく怠ったときは過料の対象になるため、気づいた時点で申請してください。

登記が亡くなった父の名義のままです。

相続人が申請できる取扱いになっています。相続関係を証する書面が必要になるので、戸籍などの準備が要ります。相続登記そのものとは別の手続きなので、順番を含めて法務局か司法書士に確認してください。

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