解体の届出は誰がするか|建設リサイクル法は施主の義務

カテゴリ: 制度と税金

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目次
  1. 誰が何を届け出るか
  2. 対象になる工事
  3. 届出の内容と期限
  4. 怠った場合
  5. 契約前に受け取れる書面
  6. 工事後に受け取る報告
  7. 施主のやることまとめ

解体工事にはいくつも届出がありますが、施主が義務を負うのは建設リサイクル法のものだけです。残りは業者の義務です。

そしてこの届出は、怠ると20万円以下の罰金の対象になります。過料ではなく罰金です。

ただし施主が負うのは義務だけではありません。この法律には、施主が受け取れるものも定められています。

誰が何を届け出るか

解体工事に関わる主な届出を並べます。

届出 義務を負う人 期限
建設リサイクル法の届出 発注者(施主)または自主施工者 着工の7日前まで
石綿の事前調査結果の報告 元請業者 着工前
特定建設作業の実施の届出(騒音・振動) 工事を施工する者 作業開始の7日前まで
道路使用許可 工事を施工する者 事前

施主が自分で確認すべきなのは1行目です。 それ以外は業者の側の手続きなので、出ているかどうかを聞く程度で足ります。

石綿の報告についてはアスベスト事前調査の報告義務、騒音と振動については解体工事の騒音と振動の規制にまとめています。

対象になる工事

建設リサイクル法の届出が必要になる規模です。

工事の種類 規模
建築物の解体 床面積の合計80㎡以上
建築物の新築・増築 床面積の合計500㎡以上
建築物の修繕・模様替 請負代金1億円以上
その他の工作物に関する工事 請負代金500万円以上

一戸建ての解体では、80㎡はおよそ24坪です。多くの住宅がこの線を超えます。

対象になるのは、コンクリート、コンクリートと鉄からなる建設資材、木材、アスファルト・コンクリートの4種類(特定建設資材)が使われている工事です。

届出の内容と期限

工事に着手する日の7日前までに、都道府県知事へ届け出ます(政令市などでは市長)。

届け出る内容は法律に列挙されています。

  1. 解体する建築物等の構造
  2. 工事着手の時期と工程の概要
  3. 分別解体等の計画
  4. 解体する建築物等に用いられた建設資材の量の見込み

このうち分別解体等の計画が中心です。どの資材をどの順序で分けて取り外すかを示すもので、業者が作成します。

計画が基準に適合しないと認められた場合、都道府県知事は受理から7日以内に限り、変更などを命じることができます。着工日ぎりぎりに出すと、この期間が確保できません。

届出の代行を含めて条件を比べる

怠った場合

届出をしなかった場合、または虚偽の届出をした場合は、20万円以下の罰金と定められています。

過料ではなく罰金です。行政上の秩序罰である過料とは扱いが違います。

実務では業者が代理で提出することがほとんどですが、義務を負っているのは施主です。代理してもらう場合でも、提出されたことを確認してください。控えを見せてもらうのが確実です。

契約前に受け取れる書面

ここからは施主の側の権利です。

法12条1項は、元請になろうとする建設業者に対し、発注しようとする者へ書面を交付して説明することを義務づけています。説明する内容は、届出事項のうち解体する建築物の構造から建設資材の量の見込みまでです。

つまり契約前に、分別解体の計画を書面で受け取れます。 これは業者の善意ではなく法律上の義務です。

口頭の説明だけで契約を求められた場合は、書面を求めてください。ここで出せない業者は、見積書の内訳や工程表も出さない可能性があります。業者を見分ける材料になります。

見分け方は解体業者の選び方にまとめています。

工事後に受け取る報告

法18条1項は、元請業者に対し、特定建設資材廃棄物の再資源化等が完了したときは発注者に書面で報告することを義務づけています。あわせて、実施状況の記録を作成し保存することも定められています。

工事が終わったら、この報告書を受け取ってください。

さらに18条2項では、報告を受けた発注者は、再資源化等が適正に行われなかったと認めるときに都道府県知事へ申告し、適当な措置を求めることができるとされています。

廃棄物が正しく処理されたかを施主が確かめる手段は、この報告書です。渡されなかった場合は請求してください。

施主のやることまとめ

工事の前後で、施主が確認する項目です。

  1. 契約前 — 分別解体等の計画を記載した書面を受け取る
  2. 契約時 — 届出の代行が含まれるか、費用はどこに入っているかを確認する
  3. 着工7日前まで — 届出が提出されたことを控えで確認する
  4. 工事後 — 再資源化等の完了報告を書面で受け取る
  5. 工事後 — 取壊し証明書を受け取る(建物滅失登記に使う)

書類を受け取る手続きとして見ると、負担は大きくありません。 業者に任せきりにせず、名前のついた書面を4つ受け取ると考えてください。

よくある質問

業者が代わりに届け出てくれると言われました。それでよいですか?

実務では業者が代理で作成・提出することがほとんどです。ただし法律上の義務者は発注者である施主なので、提出されたかどうかは自分で確認してください。代行が見積書の諸経費に含まれているかも、契約前に確かめておく項目です。

80㎡未満の家なら届出は不要ですか?

建築物の解体については、対象となる床面積の合計が80㎡以上のものが届出の対象です。これを下回れば建設リサイクル法の届出は要りません。ただし分別解体や再資源化の考え方そのものは変わらないので、廃棄物の処理方法は見積書で確認してください。

契約前に説明を受けた覚えがありません。

元請になろうとする建設業者は、分別解体等の計画などを記載した書面を交付して説明しなければならないと法律に定められています。書面がないまま契約を求められた場合は、その場で求めてください。応じない業者は、他の書面も出さない可能性があります。

工事が終わったあとに受け取る書類はありますか?

再資源化等が完了した旨の書面による報告を、元請業者から受け取れます。これは法律上の義務なので、渡されない場合は請求してください。内容に問題があると思うときは、都道府県知事に申告して措置を求めることもできます。

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