建物滅失登記を自分でする|申請書の書き方と郵送、頼めば約4.8万円

カテゴリ: 制度と税金

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目次
  1. そろえるもの
  2. 申請書の書き方
  3. 解体業者に作ってもらう証明書
  4. 名義人が亡くなっているとき
  5. 郵送で出す
  6. 土地家屋調査士に頼む場合

建物滅失登記は、法務局が公開している申請書の様式と記載例を使えば、自分で申請できます。書く欄は十数か所で、登録免許税はかかりません。

土地家屋調査士に頼んだ場合の報酬は、日本土地家屋調査士会連合会の2022年度の調査で全国平均48,098円(税抜)です。自分でやれば、この分と引き換えに、書類をそろえる手間を引き受けることになります。

以下は法務局の記載例、不動産登記法の条文(e-Gov法令検索)、日本土地家屋調査士会連合会の報酬ガイドによるもので、確認したのは2026年9月です。期限や必要書類の全体は建物滅失登記のやり方で説明しています。

そろえるもの

書類 どこで手に入るか
建物滅失登記申請書 法務局の様式をダウンロード
登記事項証明書(建物) 法務局で取得。申請書を書くときの写し元
建物滅失証明書 解体業者が作成し、代表者が押印する
業者の資格証明書・代表者の印鑑証明書 業者から受け取る(会社法人等番号を書けば省略可)
住民票の写しなど 登記上の住所と今の住所が違う場合だけ
相続関係が分かる戸籍など 名義人が亡くなっていて相続人が申請する場合だけ

登記事項証明書は、申請書に書く内容の写し元です。先に1通取っておくと、書き間違いが減ります。

申請書の書き方

法務局の記載例にそって、欄ごとに並べます。

書く内容 記載例の注意
登記の目的 建物滅失
添付情報 建物滅失証明書(会社法人等番号 ○○) 番号を書くと業者の資格証明書などを省ける
申請日 登記所に提出する日 記載例は「申請書を登記所に提出する日」と注記
提出先 ○○法務局○○支局(出張所) 建物の所在地を管轄するところ
申請人 登記上の名義人の住所・氏名と認印 住所が変わっていれば住民票などを添付
連絡先の電話番号 平日の日中につながる番号 携帯電話でもよい
不動産番号 登記事項証明書の番号 書けば下の建物の表示を省略できる
建物の表示 所在・家屋番号・種類・構造・床面積 登記事項証明書のとおりに書く
登記原因及びその日付 例「令和○年○月○日取壊し」 建物滅失証明書に書かれた取壊しの日

申請書が2枚以上になるときは、つづり目に契印を押します。申請人が2人以上いる場合は、そのうち1人の契印で足ります。

解体業者に作ってもらう証明書

建物滅失証明書は、解体を請け負った業者が作ります。記載例に示されている項目は次のとおりです。

  1. 建物の表示(所在と家屋番号)
  2. 滅失の理由(例「令和○年○月○日取壊し」)
  3. 所有者の住所と氏名
  4. 「上記のとおり建物を取り壊したことを証明します」という文言
  5. 日付、業者の所在地・名称・代表者名と押印

業者が法人なら、代表者の資格を証する書面と代表者の印鑑証明書も添えます。申請書の添付情報欄に業者の会社法人等番号を書けば、この2つは省略できます(印鑑を登記所に登録している場合)。

証明書は工事が終わってから頼むと遅れることがあるので、契約の時点で発行してもらう約束をしておいてください。

証明書まで出す業者に見積もりを頼む

名義人が亡くなっているとき

相続した実家では、登記上の名義人が親のままということがあります。

不動産登記法30条は、表示に関する登記について、名義人に相続があったときは相続人が申請できると定めています。建物滅失登記は表示に関する登記なので、相続人が申請人になれます。

この場合は、名義人が亡くなったことと、申請する人が相続人であることが分かる戸籍などを添えます。どの戸籍が要るかは事案で変わるので、法務局の窓口相談(事前予約制)で確認してから集めると無駄がありません。

郵送で出す

法務局に行かなくても、郵送で申請できます。法務局の案内は次のとおりです。

  • 封筒の表に「不動産登記申請書在中」と書く
  • 書留郵便で送る
  • 登記完了証や原本を返してほしい書類を郵送で受け取るなら、宛名を書いた返信用封筒と書留分の切手を同封する

送り先は、建物の所在地を管轄する法務局です。支局や出張所まで先に調べてから宛名を書いてください。内容に不備があれば、申請書に書いた電話番号に連絡が来ます。

土地家屋調査士に頼む場合

日本土地家屋調査士会連合会の報酬ガイド(2022年度アンケート)では、建物滅失登記の報酬は次のとおりです。

項目 金額(税抜)
平均 48,098円
中央値 47,500円

調査の条件は、2階建ての木造住宅と附属の物置を取り壊した場合で、事務所から現場まで約4km、登記所まで約6kmです。

状況 向いている進め方
証明書がそろい、名義人と住所が今の状態と同じ 自分で申請する
住所が変わっているだけ 住民票を付けて自分で申請できる
名義人が亡くなっている、相続人が複数いる 調査士に相談する
業者と連絡が取れず証明書がない 調査士に相談する

未登記の離れや倉庫を一緒に壊した場合は、法務局ではなく市区町村への届になります。未登記の家を解体したら家屋滅失届で説明しています。

よくある質問

申請書に押す印鑑は実印ですか?

法務局の記載例では、申請人の氏名の末尾に認印を押すとしています。実印が必要なのは、解体業者が作る建物滅失証明書と、それに付ける印鑑証明書の側です。

不動産番号はどこで分かりますか?

法務局で取る登記事項証明書の表題部に載っています。記載例は、不動産番号を書けば所在・家屋番号・種類・構造・床面積を省略できるとしているので、写し間違いを減らせます。登記事項証明書は申請書を書く前に1通取っておいてください。

郵送した場合、完了したことはどう分かりますか?

法務局は、登記完了証や還付を受ける書類を郵送で受け取りたい場合は、宛名を書いた返信用封筒と書留分の切手を同封するよう案内しています。書類に不備があれば、申請書に書いた電話番号に連絡が来ます。平日の昼に出られる番号を書いてください。

自分でやるか土地家屋調査士に頼むか、どう決めればよいですか?

証明書がそろい、登記上の名義人と住所が今の状態と一致しているなら、自分で申請しても手間は小さく済みます。名義人が亡くなっている、証明書がもらえない、附属建物が多いといった場合は、平均で約4.8万円の報酬を払って任せる価値が出てきます。

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