アスベストの調査と除去費用|レベル別の単価と、住宅で多いレベル3

カテゴリ: 費用と相場

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安全に関する注意

アスベストを含む建材の除去は、法令で作業方法と資格が定められています。飛散すると健康被害につながるため、自分で剥がしたり壊したりしないでください。判断がつかない場合は、有資格者による事前調査を受けてください。

目次
  1. レベル別の費用の目安
  2. 自分の家はどれに当たりそうか
  3. 事前調査は義務になっている
  4. 補助制度がある
  5. 見積もりを比べるときの注意

解体でアスベストが見つかったときの除去費用は、建材の区分(レベル)で単価が大きく変わります。レベル1で1.5万〜8.5万円/㎡レベル3で3,000円〜1.5万円/㎡と、20倍以上の開きがあります。

そして住宅で使われていることが多いのはレベル3です。数百万円になるレベル1の吹付け材は、工場や大きなビルが中心です。

「アスベストが出たら数百万円」という話を見て不安になる方が多いところですが、まず自分の家がどのレベルに当たりそうかを知れば、金額の見当がつきます。

なお除去費用に公的な統計はありません。以下は複数の調査会社・解体業者が公開している料金を集約した目安で、調査時点は2026年8月です。

レベル別の費用の目安

レベル 該当する建材 除去費用の目安
レベル1 吹付け材(発じん性が著しく高い) 1.5万〜8.5万円/㎡
レベル2 保温材・耐火被覆材・断熱材 1万〜6万円/㎡
レベル3 成形板(スレート板、ビニル床タイル等) 3,000円〜1.5万円/㎡

レベルは危険度の区分で、数字が小さいほど繊維が飛びやすく、厳重な養生と作業手順が必要になります。それが単価の差になっています。

なお面積が小さいほど1㎡あたりの単価は高く、大規模になるほど下がる傾向があります。住宅のような小さな面積では、単価が範囲の上寄りに出やすいと考えてください。

自分の家はどれに当たりそうか

一戸建てで使われていた可能性のある建材です。

場所 建材の例 多いレベル
屋根 石綿スレート(コロニアル等) レベル3
外壁 窯業系サイディング、スレート板 レベル3
ビニル床タイル(Pタイル) レベル3
天井・壁 けい酸カルシウム板 レベル3
煙突・ボイラー周り 断熱材・保温材 レベル2
駐車場・機械室の天井 吹付け材 レベル1

一般的な木造住宅では、屋根・外壁・床のレベル3が中心になります。レベル1の吹付けは、住宅では駐車場の天井など限られた場所にあることがある程度です。

ただし建材の見た目だけで判断はできません。同じ形のスレートでも、製造時期によって含有するものとしないものがあります。 最終的には調査の結果で決まります。

事前調査は義務になっている

アスベストの有無を調べる事前調査は、法令上の義務です。

  • 2022年4月1日から、事前調査結果の報告が義務化されました(解体部分の延べ床面積80㎡以上の解体、請負金額100万円以上の改修などが対象)
  • 2023年10月1日以降に着工する工事では、建築物の事前調査を有資格者(建築物石綿含有建材調査者等)が行うことが義務づけられました

報告は原則として「石綿事前調査結果報告システム」で電子申請します(厚生労働省)。

調査の費用は、書面と目視で終われば比較的軽く済みますが、分析が必要になると加算されます。定性分析で検出された場合の定量分析は、1検体あたり3万〜7万円が目安です。検体の数が増えれば、その分だけ増えます。

調査費込みの見積もりを取る

補助制度がある

アスベストの調査と除去には、国と自治体の補助があります。

  • 国の制度 — 吹付けアスベストやアスベスト含有吹付けロックウールを使用した建築物の工事が対象で、補助額は最大25万円
  • 自治体の制度 — 調査費に上限10万〜50万円、除去工事に上限100万〜300万円程度を設けている例があります

金額の幅が大きいのは、自治体ごとに制度が違うためです。建物のある市区町村の建築・住宅担当課に、アスベストの調査費と除去費の補助があるかを聞いてください。

解体の補助金とは別の制度であることが多く、両方を申請できる場合があります。窓口で「解体の補助金とアスベストの補助金は別に申請できますか」と確認してください。

いずれも着工前の申請が原則です。

見積もりを比べるときの注意

アスベストが絡むと、見積書の比較が難しくなります。次を揃えてください。

  • 調査費が含まれているか、別建てか
  • 分析が必要になった場合の1検体あたりの単価
  • 除去の対象範囲(屋根だけか、床材も含むか)
  • 除去した廃棄物の処分費が入っているか
  • 見つかった場合の追加工事の合意手順

調査費が入っていない見積もりは、その分だけ安く見えます。 総額を比べる前に、含まれている範囲を揃えてください。

契約書には、調査でアスベストが見つかった場合の単価と、着手前に合意を取る手順を入れておいてください。地中障害物と並んで、解体で追加費用が発生しやすい代表的な項目です。

調査結果を国に報告する義務と、有資格者による調査の要件はアスベスト事前調査の報告義務にまとめています。報告するのは元請業者で、施主が行うものではありません。

母屋のほかに物置やカーポートを壊す場合、スレート製の波板屋根が石綿を含んでいることがあります。年式の確認は物置とカーポートの撤去費用を見てください。

よくある質問

2006年より新しい家なら、アスベストの心配はありませんか?

アスベストを含む建材の製造や使用は段階的に規制され、2006年に原則禁止されました。それ以降に建てられた住宅では可能性が低くなりますが、着工前に納入された建材が使われていることもあり、ゼロとは言い切れません。80㎡以上の解体では事前調査と報告が義務なので、調査の結果で判断してください。

調査でアスベストが見つかった場合、解体を中止できますか?

契約前の段階なら、見積もりを取り直して判断できます。契約後に判明した場合は、追加費用の扱いが契約書の記載によって変わります。地中障害物と同じく、事前に「石綿が見つかった場合の単価と合意の手順」を契約書に入れておくのが確実です。

レベル3なら自分で剥がしてもよいですか?

やめてください。レベル3は飛散のおそれが比較的低い区分というだけで、割ったり削ったりすれば繊維は飛びます。作業には法令で定められた方法と保護具が必要で、廃棄物の処理も通常のごみとは別です。費用を抑えたいなら、除去の範囲を業者と相談してください。

調査費用は誰が負担しますか?

工事の発注者が負担するのが通常で、解体費用の見積書に含まれる場合と別建てになる場合があります。見積書を比べるときは、調査費が入っているかどうかを揃えないと総額が比較できません。含まれていない見積もりのほうが安く見えるので、そこを確認してください。

見積もりを見比べてから決められます

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