地中障害物の撤去費用|種類別の単価と追加請求を防ぐ契約の一文

カテゴリ: 費用と相場

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安全に関する注意

地中障害物は、建物を壊してからでないと分からないものがほとんどです。契約前の見積書に金額が入っていないのは通常のことで、それ自体は不誠実ではありません。問題になるのは、見つかったあとの進め方です。

目次
  1. 種類別の単価
  2. なぜ事前に見積もれないのか
  3. 契約書に入れておく一文
  4. 報告を受けたときの手順
  5. 処分量は書面で追える
  6. 出そうかどうかの手がかり
  7. 土地を売る予定があるなら

解体工事の追加費用で、もっとも多く、もっとも金額が読めないのが地中障害物です。目安はコンクリート塊が1立方メートルあたり10,000〜20,000円、既存の杭が1本あたり50,000〜100,000円です。

ただし、この記事で本当にお伝えしたいのは単価ではありません。見つかったあとの進め方です。金額の妥当性は数量と写真で確かめられますが、合意しないまま撤去されてしまうと、確かめる材料が消えます。

なお費用に公的な統計はありません。以下は複数の解体業者が公開している料金を集約した目安で、調査時点は2026年8月です。

種類別の単価

出てくるもの 撤去費の目安
コンクリート塊(以前の建物の基礎、がら) 10,000〜20,000円/m³
廃材・瓦・レンガ・生活ごみ 5,000〜15,000円/m³
岩石・大きな転石 15,000〜30,000円/m³
既存の杭 50,000〜100,000円/本

体積で計算するものは、数量が金額に直結します。「一式」で出された場合は、何立方メートルで計算しているかを聞いてください。

杭は本数で決まりますが、何本あるかは掘ってみないと分かりません。総額の幅がもっとも大きくなるのがここです。

なぜ事前に見積もれないのか

契約前の見積書に地中障害物の金額が入っていないのは、通常のことです。

地面の下は、建物を壊して基礎を掘り返すまで見えません。以前その場所に建っていた建物の基礎、埋め戻しに使われた廃材、造成のときに入った岩が、そのまま残っていることがあります。

つまり、事前に金額を出せる業者はいません。 見積書に入っていないことを理由に業者を疑う必要はなく、見るべきは見つかったときの取り決めが書いてあるかです。

契約書に入れておく一文

契約前にやっておくことは、ひとつだけです。

契約書に次の内容を入れてもらってください。

  • 地中埋設物が発見された場合は、施主に報告する
  • 撤去に着手する前に、内容と費用を協議して合意する
  • 合意なく行った作業の費用は請求しない

契約前に複数社の条件を比べる

この一文があるかどうかで、追加請求が起きたときの立場が変わります。施主の合意を取らずに撤去し、工事が終わってから請求してくる例が実際にあるためです。

あわせて、単価も先に決めておけます。「コンクリート塊が出た場合は1立方メートルあたり◯円」と契約時に取り決めておけば、あとから交渉する必要がなくなります。

報告を受けたときの手順

連絡が来たら、次の順番で進めてください。

  1. その場で撤去の可否を答えず、いったん止めてもらう
  2. 埋まっている状態の写真を撮ってもらう(掘り出す前と後の両方)
  3. 数量、単位あたりの単価、作業に要する日数を書面で出してもらう
  4. 撤去する範囲を決める(建てる予定がなければ、全部取らない選択もある)
  5. 金額に合意してから着手してもらう

掘り出す前の写真が重要です。掘り出したあとの写真だけでは、それが本当にその土地から出たものか、どれくらいの深さにあったかが分かりません。

止めてもらうと工期が延びますが、数日の遅れと数十万円の判断を比べれば、待つ価値はあります。

処分量は書面で追える

撤去した量が申告どおりだったかは、あとから確認する手がかりがあります。

産業廃棄物を処理するときは、産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付することが法律で義務づけられています(環境省)。運搬と処分が終わると、その記録が戻ってきます。

ただし解体工事では、元請業者が排出事業者にあたります。施主に交付されるものではないため、写しを見せてもらえるかは業者の対応によります。契約前に「マニフェストの写しを見せてもらえますか」と聞いておくと、書面で残す姿勢のある業者かどうかが分かります。

出そうかどうかの手がかり

確実な予測はできませんが、可能性を高める条件はあります。

条件 出やすくなる理由
以前にも建物が建っていた 前の基礎が残されていることがある
造成された土地・埋め立て地 土に廃材が混ざっていることがある
井戸や浄化槽があった 埋め戻しの記録がないと位置が分からない
古い図面が見当たらない 何が埋まっているか誰も知らない
昭和期の建物 埋め戻しの基準が現在と違う

古い図面が家の中に残っていれば、現地調査のときに見せてください。井戸の位置や以前の基礎が書かれていることがあります。 図面を探すのは、解体前の残置物の処分で家財を片付けるときが良い機会です。

井戸や浄化槽そのものの扱いは、井戸の埋め戻し費用浄化槽の撤去費用にまとめています。

土地を売る予定があるなら

そのまま持ち続けるだけなら、撤去しない判断もできます。ただし売却を考えているなら話が変わります。

買主が建物を建てる段階で地中障害物が見つかると、契約不適合として売主の負担が問題になることがあります。期間の制限や免責の特約の有無で結論が変わるため、売買契約書にどう書かれているかを不動産会社に確認してください。

撤去しないと決めた場合でも、位置と内容を写真と書面で残しておいてください。 売るときに「知っていて告げなかった」のか「そもそも知らなかった」のかで、扱いが変わります。

よくある質問

地中障害物が出たと言われました。断ることはできますか?

その土地に建物を建てる、売るのであれば撤去してください。そのまま持ち続けるだけなら、残したうえで位置と内容を記録しておく選択もあります。ただし記録を残さないと、将来の売却で説明できなくなります。

追加費用の金額が妥当かどうか、どう判断すればよいですか?

写真、数量、単位あたりの単価、作業に要する日数を書面で出してもらってください。単価が種類別の目安から大きく外れていないか、数量が写真と合っているかを見ます。判断がつかないときは、着手を待ってもらって別の業者に金額だけ見てもらう方法もあります。

見つかりそうかどうか、事前に分かりますか?

確実には分かりませんが、手がかりはあります。古い図面、以前その場所に建っていた建物、造成された土地かどうか、井戸や浄化槽の有無です。現地調査のときにこれらを伝えておくと、業者も見当をつけやすくなります。

土地を売ったあとに買主から撤去費用を請求されることはありますか?

あります。買主が建物を建てる段階で見つかると、契約不適合として売主の負担が問題になることがあります。期間の制限や免責の特約によって結論が変わるため、売買契約書の記載を不動産会社に確認してください。

見積もりを見比べてから決められます

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