浄化槽の撤去費用|3つの方法による差と、30日以内に出す届出

カテゴリ: 費用と相場

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目次
  1. 費用の目安
  2. 撤去の方法は3つある
  3. 埋め殺しを選ぶ前に考えること
  4. 使用廃止から30日以内に届出が要る
  5. 見積もりを取るときに伝えること
  6. 建物の解体とまとめるときの注意

浄化槽の撤去費用は、建物の解体と同時に行うなら3万〜7万円、浄化槽だけを撤去するなら5万〜10万円が目安です。

これとは別に、撤去前の最終清掃(汲み取り)に3万円前後かかることがあります。中身を空にしてからでないと作業できないためです。

金額の幅が出る最大の理由は、撤去の方法が3種類あることです。どれを選ぶかで、いま払う額と将来の負担が変わります。

なお撤去費用に公的な統計はありません。上記は複数の解体業者が公開している料金を集約した目安で、調査時点は2026年8月です。

費用の目安

状況 費用の目安
建物の解体と同時に撤去 3万〜7万円
浄化槽の撤去のみ 5万〜10万円
撤去前の最終清掃(汲み取り) 3万円前後(別途)

解体と同時のほうが安いのは、重機と作業員がすでに現場にいるためです。浄化槽だけを後から頼むと、重機の回送費が単独でかかります。

建物の解体を予定しているなら、まとめて依頼するのが基本になります。

撤去の方法は3つある

見積書に「浄化槽撤去 一式」とだけ書かれていると、どの方法か分かりません。金額の差はここから生まれます。

方法 内容 費用 将来のリスク
全撤去 本体・槽内の装置・部材をすべて撤去する 高い 少ない
埋め戻し 浄化槽の1/3と中の部材を撤去し、残りを埋める
埋め殺し 撤去せずそのまま埋める 安い 大きい

安い見積もりが出てきたときは、この3つのどれで計算されているかを確認してください。同じ「撤去」という言葉でも、やっていることが違います。

埋め殺しを選ぶ前に考えること

その場の費用はいちばん安く済みます。ただし次の場合に問題になります。

  • 土地に建物を建てるとき — 地中障害物として掘り出す必要が出て、そのときの費用は撤去より高くなります
  • 土地を売るとき — 地中の状況を買主に伝える必要があり、価格の交渉材料になります
  • 地盤沈下 — 内部が空洞のまま残ると、地表が沈むことがあります

土地を売る予定があるなら、埋め殺しは避けるほうが無難です。費用をなくしたのではなく、次の人か将来の自分に送っただけになります。

どの方法で処理したかは、工事の写真と書面で残してもらってください。売却時に説明を求められます。

撤去方法を明記した見積もりを取る

使用廃止から30日以内に届出が要る

浄化槽の使用をやめたら、行政への届出が必要です。

浄化槽法第11条の3により、浄化槽の使用を廃止した日から30日以内に「浄化槽使用廃止届出書」を提出することになっています(千葉県)。

  • 提出先は都道府県または政令市等の担当部署です(同じ県内でも市によって窓口が分かれます)
  • 用紙は自治体のサイトからダウンロードできることがほとんどです
  • 電子申請に対応している自治体もあります

この届出は施主が行うものです。 解体業者が代行してくれることもありますが、契約に含まれているとは限らないので、見積もりの段階で確認してください。

届出をしないままだと、使っていない浄化槽の保守点検や法定検査の対象として扱われ続けることがあります。

見積もりを取るときに伝えること

現地調査のときに次を伝えられると、見積もりの精度が上がります。

  • 浄化槽の大きさ(何人槽か)— 5人槽、7人槽といった表示が蓋や書類にあります
  • 現在も使っているか、下水道に切り替え済みか
  • 最後に汲み取りをした時期
  • 浄化槽の上に駐車場やコンクリートがあるか

浄化槽の上がコンクリートで覆われている場合、その斫り(はつり)と処分が加わります。 見積書に含まれているかを見てください。

建物の解体とまとめるときの注意

同じ工事にまとめると合計は下がりますが、見積書では項目を分けてもらってください。

  • どの撤去方法かを確認できる
  • 最終清掃の費用が含まれているかが分かる
  • 補助金を使う場合、対象になる費用とならない費用を分けて示せる

「一式」でまとめられた見積書は、他社と比べることも、あとで検算することもできません。

浄化槽の位置が分からないまま着工すると、掘削中に見つかることがあります。想定外のものが出たときの手順は地中障害物の撤去費用にまとめています。

なお、使わなくなった浄化槽を放置していると、市町村が空き家の状態を見るときの材料になります。国が示している参考基準では、排水設備の破損が管理不全空家等の状態の例として挙げられています。詳しくは特定空家と管理不全空家の違いを見てください。

よくある質問

浄化槽が敷地にあるかどうか分かりません。どう確認しますか?

下水道に接続されていない地域の家では、庭やアプローチにマンホール状の丸い蓋が複数並んでいることが手がかりになります。市区町村の下水道担当課で、その住所が下水道の区域かどうかを調べられます。過去に汲み取りや保守点検の契約があれば、その書類にも記載があります。

すでに下水道に切り替えていて、浄化槽は使っていません。届出は必要ですか?

下水道への接続時に使用を廃止しているため、その時点で届出が必要でした。済んでいるかどうかは自治体の担当部署で確認できます。未提出のままなら、解体のタイミングで併せて処理してください。

埋め殺しは違法ですか?

撤去方法そのものを一律に禁じる規定は見当たりませんが、内部を清掃せずに埋めることや、土地の状態を買主に伝えないまま売ることは別の問題になります。将来その土地に建物を建てるときに地中の障害物として掘り出す費用がかかるため、費用を先送りしているだけになりがちです。どの方法で処理したかは書面で残してもらってください。

汲み取り式のトイレ(便槽)の場合も同じですか?

便槽の撤去も解体工事に含めて依頼できますが、浄化槽とは扱いが異なり、汲み取りの手配が先に必要です。自治体によっては便槽の撤去について別の届出や手続きを求めることがあります。地域の担当課に、浄化槽と便槽のどちらに当たるかを含めて確認してください。

見積もりを見比べてから決められます

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