解体で基礎を残してもよいか|戸建ての基礎は廃棄物に当たりうる

カテゴリ: 費用と相場

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目次
  1. 残してよい地下工作物の条件
  2. 基礎だけ残しても税は下がらない
  3. 基礎の撤去費用
  4. 残した基礎は売るときに問題になる

家を解体するとき、戸建ての基礎を残して終えるのは避けてください。環境省の通知を受けて地下工作物を残してよい条件を示した千葉市と西宮市は、どちらも戸建住宅の地下躯体を対象に含めていません

条件を満たさずに残した基礎は、廃棄物に当たりうると西宮市は案内しています。基礎だけ残しても固定資産税の住宅用地の特例は続かないので、税の面でも得はありません。

以下は千葉市・西宮市・越谷市の公式の案内で、確認したのは2026年9月です。撤去費用は複数の解体業者の公開情報を集約した目安です。

残してよい地下工作物の条件

2021年9月30日、環境省は、一定の条件を満たせば、事業者と土地所有者の意思で既存の地下工作物を残してよいとする解釈を通知しました。

西宮市は、この通知を受けて、次の条件をすべて満たす場合に限り残せるとしています。

  1. 石綿やPCBなどの有害物が無く、内装材や設備機器はすべて撤去されている
  2. 対象は既存の杭、基礎などの地下躯体、山留め壁など
  3. コンクリートなどの安定したものに限り、戸建住宅の地下躯体は含めない
  4. 利用する、地盤を安定させる、撤去すると周辺に悪影響が出る、といった目的で残すもので、老朽化を主な理由としない
  5. 残した記録をとり、土地を売るときは売却先に記録を開示して引き渡す

条件を満たさない場合は廃棄物に当たりうるとし、支障があれば撤去などを命じる場合があるとしています。千葉市も、戸建住宅の地下躯体は対象に含まれないと明記しています。

条件の4番にあるとおり、残してよいのは地盤の安定や周辺への影響を理由とする場合です。戸建ての解体で、費用を抑えるために基礎を残す理由には使えません。

基礎だけ残しても税は下がらない

「基礎を残せば建物として扱われ、固定資産税が安いままになる」と考える人もいますが、そうはなりません。

越谷市は、固定資産税の家屋に当たる要件を3つ挙げています。

要件 中身 基礎だけの状態
外気分断性 屋根があり、三方が壁で囲まれている 満たさない
土地定着性 基礎などで土地に結合している 満たす
用途性 居住・作業・貯蔵などに使える空間がある 満たさない

基礎だけでは家屋に当たらないので、土地は住宅が建っている土地として扱われません。住宅用地の特例は、更地にした場合と同じく外れます。

時期によって特例がいつ外れるかは、解体の時期と固定資産税で説明しています。

基礎の撤去まで含めて見積もりを取る

基礎の撤去費用

基礎の撤去費用は、基礎の種類で変わります。

基礎の種類 1㎡あたりの目安 特徴
布基礎 1,500〜5,000円 壁の下にだけコンクリートがある。古い木造住宅に多い
ベタ基礎 4,000〜6,000円 床下一面がコンクリート。量が多く手間がかかる
ブロック基礎 1,500〜4,000円 鉄筋の入らないブロックを積んだもの

ベタ基礎50㎡で約30万円という例が示されています。費用に公的な統計はなく、複数の解体業者が公開している金額を集約した目安で、調査時点は2026年9月です。

見積書で、基礎の撤去が本体工事に含まれているか、別の項目になっているかを確認してください。1社だけ安い見積もりがあれば、基礎を残す前提になっていないかを聞きます。

残した基礎は売るときに問題になる

基礎を残したまま土地を売ると、買主が建物を建てるときに地中から見つかります。

場面 起きること
買主の新築工事で見つかる 撤去の費用と工期の遅れが発生する
売買契約に書いていない 撤去費用を売主に求められることがある
残した記録が無い どこに何があるかを説明できない

西宮市の条件でも、残す場合は記録を残し、売却先に開示することを求めています。戸建てでその条件に入らない以上、撤去して更地で引き渡すほうが話が簡単です。

前の建物の基礎が地中から出てきたときの費用と交渉は地中障害物の撤去費用で、見積書の見方は解体費用の相場で説明しています。

よくある質問

基礎を残せば固定資産税は安くなりますか?

なりません。固定資産税の家屋は、屋根と壁があり(外気分断性)、土地に定着し、居住などに使える空間があることが要件です(越谷市)。基礎だけでは家屋に当たらないので、土地の住宅用地の特例も続かず、更地と同じ扱いになります。

駐車場にするので、基礎をそのまま使いたいのですが。

西宮市の条件は、本設や仮設で利用する目的で残す場合を挙げていますが、同じ条件の中で戸建住宅の地下躯体は対象外としています。駐車場にするなら、基礎を撤去してから砕石や土間コンクリートで仕上げる形で見積もりを取ってください。残せるかどうかは、土地のある市区町村の産業廃棄物担当に確認してください。

解体業者が「基礎は残しておけば安くなる」と言っています。

費用が下がるのは、撤去と処分をしないからです。戸建ての基礎を残すことは、千葉市と西宮市の案内では存置の対象外で、廃棄物に当たりうるとされています。見積もりで基礎の撤去が含まれているかを確認し、含まれていない理由を聞いてください。

地中に昔の基礎が残っているのが分かりました。どうすればよいですか?

前の建物の基礎が地中に残っていた場合は、地中障害物として撤去の費用が発生します。解体工事の途中で見つかって追加の費用を求められたら、作業を進める前に数量と単価を書面で出してもらってください。

見積もりを見比べてから決められます

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