解体と不法投棄|施主が罰則の対象になる3つの行為と業者の見分け方

カテゴリ: 見積書と業者選び

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目次
  1. 施主が罰則の対象になりうる3つの行為
  2. 燃やしてよい例外は限られている
  3. 解体業者が不法投棄したとき
  4. 家財の回収業者は許可を見る
  5. 業者を見分ける3つの質問

解体にかかわる不法投棄で、施主本人が罰則の対象になりうるのは、廃材を燃やす・埋める・捨てることです。廃棄物処理法16条と16条の2が何人にも禁じており、違反は5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金です。

一方、解体工事で出る廃棄物の排出事業者は元請業者です。業者の不法投棄を避けるには、処分先と許可を確かめてから頼みます。

以下は廃棄物処理法と施行令の条文(e-Gov法令検索)と環境省の案内で、確認したのは2026年9月です。個別の事案で責任がどうなるかは、自治体の廃棄物担当か弁護士に確認してください。

施主が罰則の対象になりうる3つの行為

廃棄物処理法は、不法投棄と焼却を「何人も」禁じています。業者だけでなく、個人の施主にも向けられた規定です。

行為 禁止している条文 罰則
解体材や家財を空き地・山林に捨てる 16条「みだりに廃棄物を捨ててはならない」 25条1項14号
解体材を庭や畑で燃やす 16条の2(焼却の原則禁止) 25条1項15号
敷地に廃材を埋める 16条(捨てることに当たりうる) 25条1項14号

25条1項の罰則は、5年以下の拘禁刑若しくは1,000万円以下の罰金で、両方を科されることもあります。

「自分の土地だから」「少しだけだから」は、禁止の例外になりません。自分で片付けた家財や小屋の廃材は、自治体のごみの出し方に従うか、許可のある業者に処分を任せてください。

燃やしてよい例外は限られている

16条の2は、政令で定める場合を焼却禁止の例外にしています。施行令14条が挙げているのは次の5つです。

  1. 国や地方公共団体が施設の管理のために行う焼却
  2. 災害の予防・応急対策・復旧のために必要な焼却
  3. 風俗慣習上・宗教上の行事のための焼却
  4. 農業・林業・漁業でやむを得ないもの
  5. たき火など日常生活で通常行われる軽微なもの

解体で出た柱や板、建具をまとめて燃やすのは、5番の「軽微なもの」に当たりません。田舎の実家でも、畑で燃やして片付けるのは避けてください。

処分まで任せられる業者に見積もりを頼む

解体業者が不法投棄したとき

解体工事で出る廃棄物の排出事業者は、注文者から直接工事を請け負った元請業者です(21条の3)。

立場 問われうること 条文
捨てた業者(行為者) 5年以下の拘禁刑・1,000万円以下の罰金 25条1項14号
その法人 3億円以下の罰金刑 32条1項1号
処分した者・違反する委託をした者など 支障の除去等の措置命令 19条の5
排出事業者等 適正な対価を負担していない、処理が行われることを知りえた場合などに措置命令 19条の6

19条の6は、処理にかかる適正な対価を負担していなかった場合などに、排出事業者等にも措置を命じられると定めています。安すぎる処分費で請け負う業者は、自分の身を危うくしながら工事をしていることになります。

施主は法律上の排出事業者ではありませんが、業者が捨てた廃材が見つかれば、工事のやり直しや近隣とのトラブルに巻き込まれます。契約前に、処分先を言えるかを聞いてください。

家財の回収業者は許可を見る

解体の前の片付けで、家財を回収業者に頼むことがあります。ここで確かめるのが許可の種類です。

環境省は、家庭の廃棄物を回収するには市区町村の「一般廃棄物処理業許可」や委託が必要で、「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」では回収できないとしています。

業者が示す許可 家庭の家財を回収できるか
市区町村の一般廃棄物処理業の許可・委託 できる
産業廃棄物処理業の許可 できない(工場や企業の廃棄物のための許可)
古物商の許可 できない(中古品の売買のための許可)

一般廃棄物の収集・運搬を業とするには、区域を管轄する市町村長の許可が要ります(7条1項)。許可なく業として回収すれば、業者が25条1項1号の罰則の対象になります。

頼んだ側も無関係ではありません。豊田市は環境省の資料を引いて、無許可業者による不適正な事案が起きた場合、排出者が罪に問われたり、廃棄物の撤去費用を請求されたりする場合があるとしています。

売れる家具や家電は、古物商の許可を持つリユースショップに買取りを頼み、残りは自治体の粗大ごみに出すのが安全です。

業者を見分ける3つの質問

見積もりの段階で、次の3つを聞けば、処分をきちんと扱っている業者かが分かります。

  1. 解体で出た廃材を、どこの処分場に運びますか
  2. 工事後にマニフェスト(産業廃棄物管理票)の写しをもらえますか
  3. 家財の処分も頼む場合、どの許可で扱いますか

処分費が他社より極端に安い見積もりは、この3つに答えられるかで判断してください。マニフェストの写しで分かることは解体工事のマニフェストに、家財を自分で出すと安くなる理由は解体前の残置物の処分費用にまとめています。

よくある質問

解体業者が不法投棄したら、施主も罰せられますか?

解体工事で出た廃棄物の排出事業者は、法律上は元請業者です(廃棄物処理法21条の3)。捨てた業者と、その法人が罰則の対象になります。捨てられた廃材の後始末や近隣とのトラブルに巻き込まれないよう、処分先を確かめてから契約してください。

木くずを少しだけ庭で燃やすのもだめですか?

廃棄物処理法は焼却を原則禁止し、例外を政令で定めています。例外にはたき火など日常生活で行う軽微なものが含まれますが、解体で出た木材や建材をまとめて燃やすのはこれに当たりません。自治体や消防への苦情にもつながるので、燃やさずに業者に処分を任せてください。

「無料で回収します」という軽トラックに家財を出してもよいですか?

環境省は、家庭の廃棄物を回収するには市区町村の一般廃棄物処理業の許可か委託が必要で、それ以外の業者を利用しないよう呼びかけています。小平市は、無料と言われて頼んだら後で有料と言われた、積んだ後に見積もりの2倍以上を請求された、というトラブル例を挙げています。売れる物はリユースショップの買取りに、それ以外は自治体の粗大ごみに出してください。

敷地に古いがれきが埋まっていたのは、前の持ち主の不法投棄ですか?

いつ誰が埋めたかによって扱いが変わるため、見つかった時点では決められません。解体工事の途中で見つかったら写真を撮り、業者に数量を記録してもらってください。撤去費用の扱いは地中障害物として契約書の取り決めに従います。

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