解体業者の許可や登録は、社名と番号が分かれば自分で確かめられます。建設業許可は国土交通省の検索システムで、解体工事業登録は都道府県の登録簿で調べます。
工事が始まったら、現場に掲げる標識でも確かめられます。建設リサイクル法33条が、登録番号などを書いた標識を現場ごとに掲げるよう定めているためです。
以下は建設リサイクル法・建設業法とその省令の条文(e-Gov法令検索)と国土交通省・東京都の案内で、確認したのは2026年9月です。
金額で要るものが変わる
| 請負金額 | 必要なもの | 許可・登録する人 |
|---|---|---|
| 500万円以上 | 建設業許可(解体工事業・土木工事業・建築工事業のいずれか) | 国土交通大臣か都道府県知事 |
| 500万円未満 | 建設業許可、または解体工事業登録 | 都道府県知事(登録) |
建設リサイクル法21条1項は、解体工事業を営もうとする者に、区域を管轄する都道府県知事の登録を求めています。土木・建築・解体工事業の建設業許可を持つ業者は、登録が要りません。
木造30坪の解体は90〜150万円が目安なので、住宅の解体は解体工事業登録で請け負える金額に収まることが多くなります。業者がどちらを持っているかで、調べる場所が変わります。
建設業許可を調べる
国土交通省の検索システムで、建設業許可を持つ業者を社名から調べられます。
- 「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」の建設業者検索を開く
- 商号(社名)を入れて検索する
- 表示された許可の業種に「解体工事業」「土木工事業」「建築工事業」があるかを見る
- 許可の有効期間が切れていないかを見る
建設業法3条3項は、許可を5年ごとの更新としています。有効期間の欄で確かめてください。
解体工事業登録を調べる
解体工事業登録は、都道府県ごとの登録です。
建設リサイクル法26条は、都道府県知事が解体工事業者登録簿を一般の閲覧に供しなければならないと定めています。誰でも見られる情報です。
| 調べ方 | 例 |
|---|---|
| 都道府県のサイトの登録一覧 | 東京都都市整備局は「解体工事業者登録一覧」をPDFで掲載 |
| 都道府県の担当窓口で閲覧 | 一覧をサイトに載せていない県は窓口で確認 |
| 業者に登録番号を聞く | 番号と登録年月日を控えて、一覧か窓口で照合 |
登録簿には、商号、営業所、技術管理者の氏名、登録年月日と登録番号が載ります(23条)。登録も5年ごとの更新です(21条2項)。
現場の標識で確かめる
工事が始まったら、現場の標識を見てください。
| 業者の種類 | 標識に書かれる主な事項 | 根拠 |
|---|---|---|
| 解体工事業登録の業者 | 商号、登録番号、代表者の氏名、登録年月日、技術管理者の氏名 | 建設リサイクル法33条、省令8条 |
| 建設業許可の業者 | 建設業の名称、一般・特定の別など | 建設業法40条 |
解体工事業に係る登録等に関する省令8条は、解体工事業者の標識に、代表者の氏名、登録年月日、技術管理者の氏名を載せるとしています。
技術管理者は、現場の施工の技術上の管理をつかさどる人です(31条)。標識で技術管理者の名前を確かめ、工事中に誰に何を聞けばよいかを着工時に決めておきます。
無許可・無登録の罰則
| 違反 | 罰則 |
|---|---|
| 登録を受けないで解体工事業を営んだ | 1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(建設リサイクル法48条) |
| 許可を受けないで建設業を営んだ | 3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金(建設業法47条) |
罰則の対象は業者ですが、無登録の業者に頼むと、工事が止まったり、書類が出なかったりしたときに困るのは施主です。建物滅失登記の取壊し証明書や、マニフェストの写しも出してもらえないおそれがあります。
「とび・土工」だけの許可に注意
解体工事業が建設業許可の業種に加わったのは2016年6月1日です。それまでとび・土工工事業の許可で請け負えた経過措置は、2019年5月31日で終わっています。
「とび・土工の許可があるから大丈夫」と言われたら、500万円以上の解体では足りません。500万円未満なら、解体工事業登録があるかを確かめてください。
契約前に確認するほかの書類は解体業者の選び方に、契約書の中身は解体工事の契約書にまとめています。
よくある質問
許可番号を聞いたら「後で送ります」と言われました。
許可番号や登録番号は、営業所と現場の標識に掲げる決まりがある番号なので、すぐに答えられるのが普通です。後日になっても届かない、社名で検索しても見つからない場合は、見積もりを比べる候補から外して構いません。
「とび・土工工事業」の許可しかない業者でも大丈夫ですか?
解体工事の建設業許可は、解体工事業・土木工事業・建築工事業のいずれかです。とび・土工工事業の許可で解体工事を請け負える経過措置は2019年5月31日で終わっています。500万円未満の工事なら解体工事業登録で請け負えるので、登録があるかを確かめてください。
登録の有効期限が切れていたらどうなりますか?
解体工事業登録も建設業許可も5年ごとの更新で、更新しなければ効力を失います。ただし期限までに更新の申請をしていれば、処分が出るまでは従前の登録が有効です。期限が近い業者には、更新の申請をしているかを聞いてください。
一括見積もりサービスの紹介業者なら確認は不要ですか?
最後に契約するのは施主と業者です。見積書を受け取ったら、社名と番号で自分でも一度確かめてください。3分ほどで終わります。
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