内装解体とスケルトン工事の費用|坪単価と原状回復の範囲

カテゴリ: 費用と相場

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目次
  1. 坪単価の目安
  2. スケルトンの範囲は契約書で決まる
  3. 入居時の写真を探す
  4. 見積もりを比べる方法
  5. 日程の組み立て方

内装解体の見積もりは、業者によって金額が大きく違います。理由は工事の巧拙ではなく、「どこまで撤去するか」の解釈が揃っていないことです。

坪単価の目安は、店舗のスケルトン解体で1.5万〜5万円/坪です。この幅の広さ自体が、範囲の違いを表しています。

先に単価を示しますが、金額を決めるのは相場ではなく賃貸借契約書です。

なお費用に公的な統計はありません。以下は複数の内装解体業者が公開している料金を集約した目安で、調査時点は2026年8月です。

坪単価の目安

対象 坪単価の目安
店舗のスケルトン解体 1.5万〜5万円/坪
店舗の原状回復 1.5万〜4万円/坪
マンション・住宅の内装解体 1.5万〜4万円/坪
飲食店(厨房設備・排気ダクトあり) 2万〜7万円/坪

飲食店が高くなるのは、厨房機器、グリストラップ、排気ダクト、給排水の配管があるためです。ダクトは天井裏や外壁を通っており、撤去に手間がかかります。

面積が同じでも、次の条件で動きます。

  • 建物の階数とエレベーターの有無(搬出経路)
  • 作業できる時間帯(商業ビルは夜間・休日に限られることがある)
  • 前面道路にトラックを停められるか
  • 造作の量(カウンター、間仕切り、什器の造り付け)

スケルトンの範囲は契約書で決まる

「スケルトン」は、建物の骨組みを残して内装をすべて撤去した状態を指す言葉です。ただし、どこまでが内装かの線引きは決まっていません。

判断が分かれるのは次のあたりです。

項目 残す場合と撤去する場合がある
空調設備 ビル側の設備か、借主が入れたものか
排煙・防災設備 建物の法定設備は残すことが多い
床の下地 仕上げだけ剥がすか、下地まで取るか
天井 躯体現しにするか、ボードを残すか
電気・給排水の配管 幹線を残すか、分岐から撤去するか

これらをどうするかは、賃貸借契約書の原状回復条項に書かれています。相場を調べる前に、まず契約書を読んでください。

条項があいまいな場合は、着工前に貸主と項目ごとに決め、書面に残してください。工事が終わってから「これも撤去してほしかった」と言われると、業者をもう一度手配することになります。

範囲を揃えて複数社の見積もりを取る

入居時の写真を探す

原状回復は、入居したときの状態に戻す工事です。つまり入居時の状態が分からないと範囲が決まりません

契約書と一緒に、次を探してください。

  1. 入居時に撮った室内の写真
  2. 引き渡し時の図面(スケルトンだったか、内装があったか)
  3. 貸主と取り交わした原状回復の覚書
  4. 前の借主から引き継いだ設備の一覧

前の借主が残した内装を引き継いで使っていた場合、それを撤去する義務があるかは契約によります。 引き継いだ分まで撤去すると金額が変わるため、ここは書面で確認しておいてください。

見積もりを比べる方法

金額だけを並べても比較になりません。撤去する項目を先に一覧にして、同じ条件で出してもらってください。

  • 天井(ボード、下地、軽量鉄骨)
  • 壁(仕上げ、間仕切り、下地)
  • 床(仕上げ、下地、モルタル)
  • 空調(室内機、室外機、配管)
  • 電気(配線、分電盤、照明器具)
  • 給排水(配管、給湯器、グリストラップ)
  • 造作(カウンター、什器、看板)

各社にこの一覧を渡して、項目ごとの金額を出してもらいます。総額だけの見積もりは、あとで範囲の違いが表に出ます。

看板は忘れられやすい項目です。外壁や袖看板は高所作業になり、別の費用が立ちます。

日程の組み立て方

退去日から逆算します。

  1. 賃貸借契約書で原状回復条項と退去日を確認する
  2. 貸主に、どこまで戻すかを項目で確認する
  3. 撤去項目の一覧を作り、複数社に同じ条件で見積もりを依頼する
  4. 作業できる時間帯をビルの管理会社に確認する
  5. 退去日の数日前に終わる日程で契約する

商業ビルでは、作業できる時間帯が限られていることがあります。夜間や休日だけになると工期が延びるため、日程を組む前に管理会社へ確認してください。

業者の選び方の考え方は、解体業者の選び方にまとめています。許可・見積書の書き方の見るところは、建物の解体と共通です。

よくある質問

「スケルトン渡し」と言われました。何をどこまで撤去するのですか?

建物の骨組みを残し、内装をすべて撤去した状態を指す言葉ですが、範囲は契約によって変わります。空調、排煙設備、防災設備、床の下地を残すか撤去するかで金額が変わるためです。賃貸借契約書の原状回復条項を確認し、項目ごとに貸主と確認してください。

入居したときすでに内装があった場合はどうなりますか?

前の借主が残した内装を引き継いだ場合、それを撤去する義務があるかは契約の内容によります。引き継いだ設備まで撤去すると費用が大きく変わるため、契約書と入居時の写真を確認してください。書面で確認が取れないときは、着工前に貸主と範囲を書面で決めてください。

見積もりの金額が業者によって大きく違います。なぜですか?

撤去する範囲の解釈が違うことが主な理由です。同じ「スケルトン」でも、空調や床下地まで含む見積もりと、内装材だけの見積もりでは総額が変わります。撤去する項目を一覧にして各社に同じ条件で出してもらうと比べられます。

内装解体でも役所への届出は必要ですか?

通常は不要です。建設リサイクル法の届出は建築物の解体では床面積80㎡以上が基準ですが、躯体を壊さない内装工事は修繕・模様替の扱いになり、その基準は請負1億円以上だからです。判断がつかない場合は、工事を請け負う業者に確認してください。

見積もりを見比べてから決められます

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